公認心理師の国家試験 おすすめ勉強術・参考書

高等教育機関で国家試験の指導をしている公認心理師が独断的なアドバイスをします

基本が済んだと思った後のおすすめ参考書と問題集

過去問を解いて、過去問はある程度正答できるようになった。

基本ポイントを簡潔に説明してある参考書をある程度覚えた。

とういう段階になると、次は、もう少し幅を出しておきたい。知識を深めておきたい。となると思います。

その状態になったときのおすすめ参考書や問題集です。

 

 

1.もっと知識の幅をつけたい、知識を深めたい、用語は覚えたが意味があまり分かっていないので理解したい、という場合に使える参考書がこれです。

 

公認心理師 完全合格テキスト」著者:公認心理師試験対策研究会 出版:翔泳社

 

この本は、「公認心理師 出る!出る! 要点ブック+一問一答」では用語しか書かれていなかったことが、説明されており、知識を深めるのに適しています。

 

 

2.問題集ですが、私のおすすめは、

 

「これで合格! 公認心理師一問一答」著者:心理学専門校ファイブアカデミー 出版:Z会 

 

この問題集は癖があります。問題の文章から、「これは×でしょ」と「〇か×」が判断できてしまうものがかなりあります。その意味では、〇×問題としては良くないです。正直、自分の学校の問題で、こんな〇×問題の定期試験を作ったら「ダメ」です。

しかし、この本で〇×問題で取り上げている内容は、重要なものであることは間違いありません。著者としては重要な内容なので〇×問題にしたいが、〇×問題にするとどうしても「いまいちな」問題文になってしまった、というのが実情ではないかと推測されます。

なので、この問題集を使う場合、〇か×かを正答するだけではあまり効果がなく、×であるなら、なぜ×なのか、どうなら〇なのか、まで想起できるようになることが大切です。

そこを、しっかり踏まえて使用すると、国試対策には有効な問題集になると思います。

 

 

3.問題数が少ないので割高感がありますが、ポイントを絞ったの問題集が欲しいという人には、

 

「忙しい人のための公認心理師試験対策問題集(上下巻)」著者:青山有希, 喜田智也他 出版:明誠書林

 

これは、どのような発想で解答するかというストラテジーが書いてあります。すべて、それで解けるわけではありませんが、正答する「クセ」を掴むのには適しています。

でも、問題数が少ないので、この問題集だけでは合格は…どうか?

 

4.さらに、過去問を追及するには、事例問題が欠かせません。

事例問題は1問3点で、国試全体に占める割合が5割近く、合否に大きな影響を与えます。その意味で、過去問対策では、事例問題の理解を深める必要があります。事例問題には「出題のクセ」があります。「臨床ではこうだけど…」という発想ではなく、「国試の事例問題ではこう」と発想しなければなりません。

すると、事例問題の過去問を詳しく解説した参考書が、国試対策に有効なツールとなります。そこで参考になるのが、

 

公認心理師試験 事例問題の解き方本」著者:山口勝己 出版:辰已法律研究所

 

これは、各回ごとに解説本が出ているようです。解説の質が良いと思います。解説の内容もしっかり理解しておくことが、国試対策に有効だと思います。また、正答するための「クセ」も見えてくるので、いいのではないでしょうか。